上用賀便り

スピリチュアルヒーラー寺尾夫美子が綴る/フムアルフートスピリチュアルスクールと上用賀

ウィンディ最後の一週間

kamiyogadayori2015-12-03

去年の秋、栃木県で起きた犬の大量遺棄事件をニュースで知ったとき、事件の意味が分からなかった。
元ペットショップ店員が、不法に放置したらしいが、何故売らないで放置するのか?
そんな無知な疑問しか浮かばなかった。
それまで、ペットは売れるものと漠然と思っていて、まさか売れないペットがあることなど思い至っていなかったからだ。

ところが、ニュースを詳しく調べていくと、ペットの販売には様々な問題があった。
まず、買い手が選ぶのは、生後間もない赤ちゃん犬。
見た目が可愛く、買い手がつきやすい。
そのため、生後すぐに親犬から離され、ショップに置かれる。

生まれてからしばらくの間、親や兄弟の元で育つことで犬としての社会化が身につくらしい。
これをせず、早々と引き離すと、成犬になってから問題行動が出やすくなると言う。
欧米では、このことを考慮し、生後56日間は親から引き離さないと法律で決めている国が多いらしい。
日本では、ようやく2012年に動物愛護管理法と言う法律が制定されたと言うが、それには但し書きがついていて、業者が法改正に対応する準備期間として2016年の8月末までは生後45日でよしとされているそうだ。
しかも、そこから尚、新たな法律が出来るまでは、まだ、生後49日を過ぎたら『展示販売』出来るとある。
いつになったら、欧米並みの56日になるのか。
それはともかく、大事なのは『展示販売』されてからの話だ。
ペットとして買われるのは、せいぜい2〜3ヶ月の間で、それを過ぎると育ち過ぎ、半年も過ぎるとまるで売り物にならなくなるらしい。

そこで、ようやく事件のいきさつとなるわけです。
その、可愛くて買われやすい時期を過ぎると、ペット業者としてはえさ代ばかりに費用がかかるため、売れるか売れないか分からない犬に餌を与えなくなるらしい。
そしてとうとう、犬の『展示販売』の時期が終わる。
この後が、事件で伝えられた、不法に放置、遺棄されることになるのだ。
動物愛護管理法では、ペットを得たらその生涯を責任を持って飼育することと定められているが、簡単に破られ、きちんと守られることがとても少ないと言う。

多くの場合が、業者が個人名で保健所に持ち込み、安楽死と言う名の殺処分になるらしい。
一日に1000匹ものペットが、保健所で亡くなるらしい。
人の勝手で繁殖させられ、人の勝手で親犬から離され、人の勝手で命を終わらせてしまう。
そんな業者が後を絶たないと、2012年の事件がきっかけで多くの人が知るところとなった。
そして、この売れ残るほど繁殖させることや、売れ残りとなったペットを簡単に処分することについて、法がカバーし切れていないのが現状だ。

さて、ウィンディは、あるペットショップで売られていて、買い手の無いまま数ヶ月が過ぎようとしていた。
ある人が通りがかったときに目に留まり、関心を寄せて貰うことができたが、買われることは無かった。
その人は、可愛がっていた犬が居たが寿命が来てしまい、まだその悲しみが癒えぬままで、新しいペットを飼う気になっていなかったのだった。
ちょっと気になったものの、買わずに帰る。
それから暫くして、そのある人が、仕事帰りにそのペットショップの前をまた通りがかると、ウィンディがまだそこにいて、まるで覚えていたかのようにすり寄ってきて、ちんちんをした。
あ〜あの犬、まだ売れないでいたのか・・・と思うと同時に、まるで自分を飼い主かのようにちんちんをするウィンディを、もうそのまま放って置くことは出来なかったらしい。
そうか、そうか、飼って欲しいか・・・と、即決し買って帰った。
成長し過ぎたウィンディは、もうろくに餌が与えられなくなっていて、歩くにもよたよたで、フラフラの状態で連れ帰られたのだった。
それが、ウィンディにとって最後の一週間のことだった。

連れ帰ると、その人と同様に、まだペットを飼う気になっていなかったその人の妻が、まあまあと、まるでお出かけしていた飼い犬が帰ってきたかのように迎えたらしい。
こうしてウィンディは、最後の1週間でギリギリ飼い主のところに“帰る”ことが出来たのだった。
動物病院に連れて行くと、栄養不良で体が衰弱しきっていると診断された。
しかも、生まれてから育って行く間の大事な期間に、まともな餌を与えられていなかったため、体のあちこちに問題があったらしい。
皮膚の病気、内臓の虚弱、生殖機能の発育不全など・・・。
何という可愛そうなことになっていたのだろうか。
獣医から食べるだけ食べさせてやって下さいと言われ、その通りにした。
ウィンディはモリモリ食べて、ようやく元気になった。



母の慶事があり、久々に実家に帰ってきました。

日本一高いと言われるビル「あべのハルカス」の前で。


ウィンディは、食事会の間、天王寺公園にある「犬の幼稚園」と言うところに預けられていました。
兄が迎えに行くと、ちんちんするウィンディ。
お迎えお迎えと喜んでいます。
たくさん食べて、元気いっぱいになったウィンディは、今年5才になりました。
もの凄く可愛いです!

この姿を見て、兄がペットショップで出会ったときのことを話してくれました。
ウィンディの最後の1週間のこと、兄との出会いのこと、ウィンディが“寺尾ウィンディ”になった日のこと。
大切な命が守られて、本当に良かった。

けれど、ウィンディのような運のいい犬は少なく、殆どの売れ残った犬達が悲惨な目に遭っているのです。
どうか、ご縁を繋いだペットには、生涯大切に付き合って上げて欲しいと願います。


兄夫婦に大事に育てられたウィンディは、とてもよい子で、皆がお茶をしている席で大人しくお座りしています。

合掌。







◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
 新年のスピリチュアルスクール    ベーシッククラス 
 〜自分自身のヒーラーになる〜
  エナジーワークの基礎を学び、自分を癒やせる人になろう!
 1月31日(日)  【全1日】
 http://www.fumalhut.com/seminar/fulfill_seminar/basic.html
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

北杜市太陽光発電を考える市民ネットワーク
八ヶ岳の自然を壊し景観を損なわせる太陽光発電設置乱立反対の署名にご協力を!
http://hokutonetwork.jimdo.com

■寺尾夫美子公式サイト   http://www.fumalhut.com/
フム アル フート「スピリチュアルヒーリング」スクールとセッション

■スピリチュアルメッセージ from 夫美子  http://d.hatena.ne.jp/fumalhut7/
スピリチュアルな成長を求める総ての人へ