上用賀便り

スピリチュアルヒーラー寺尾夫美子が綴る/フムアルフートスピリチュアルスクールと上用賀

冷静さと思考停止

こうして余震を感じることのない地域にいると、意識の状態が通常通りに機能しているのが分かります。
東京にいた間は、ある種の興奮状態で、揺れる度に息をのんでじいっとしていました。
本震が大きければ大きいほど、余震も大きくなる・・・と聞かされてたので、今度はどの位か・・・と答えを待つような気持ちだったかも知れません。
さて、こちら関西では、毎日被災地周辺や首都圏から脱出してくる人達があることが伝えられています。
東京からは、子供連れの女性が多く、昨晩は新幹線が満杯で、グリーンを待っても1時間待ちだったとか。
特に外国の人達は、一斉に関空から出国していきます。
また、東京から関西に避難し、しばらく様子を見ると言うヨーロッパ人の話も伝えられています。
この人達は、恐れと不安でいっぱいなのでしょうか?
そんなことは全くなく、極めて冷静であり、理性的にものを考えられるように見受けました。
今日のテレビで、原発に詳しい人がインタビューされて、常に最悪の事態を真剣に考えるべきだと主張されていました。
そして、何故日本の人々が最悪の事態を考えないかと言うと、「あまりの危機状態のために、“冷静になる”のではなく問題を受け止められていないために“思考停止”してしまい、それを冷静だと取り違えている」とおっしゃっていました。
本来ならパニックになるような事態にも、冷静になろうと思うがあまり、思考を停止させて、対処したかのような気分になっているのだと。
これが日本人独特の習性らしいです。
確かに、起こりうるあらゆる問題を視野に入れ、そのための対策を常に準備しておけばいいだけのことなのに、そんなことをするのは、過剰反応だと言う人をよく見かけます。
私達が東京を離れるときも、兄が万が一を考えて言ってくれたのですが、万が一を避けるのは、万が一を考えなければなりません。
そして、万が一が起こらなかったときには、無駄な行動だったと思えるのかも知れませんが、起こったときにはそれが正しかったとなります。
いつも、万が一起こりうる問題を考えて準備し、行動を取るよう習慣にしています。
だからこそ、もし万が一が起こったときに冷静でいられるのではないでしょうか。
今、明らかに大きな問題が起こっているのに、過剰反応がイヤだからと万が一の行動を取らなかったら、実際に万が一が起こったときには本物の大パニックになってしまうでしょう。
その一つが、食料の買い占めなのかも知れません。
地震対策の非常食を常備していれば、焦って買いあさる必要もなく、ないからと狼狽えなくてもいいのです。
どうか今、余裕のある人達は、今だけのムードで慌てるのではなく、一家に必要な物をよく考慮し、しっかりとした準備をしていただきたいと思います。
合掌。